前回、ハードウェアとソフトウェアがどのようなものか、
特にハードウェアにはどんな機能を持つものがあるのかについて触れました。
今回は、コンピュータ本体についてもう少し触れていきたいと思います。
本体の構成
みなさんは、本体(下図の④)を開けてみたことはありますか?
もしくは、中の写真を見たことはありますか?
本体といっても、その中にはいろいろな部品が入っています。
ここからは、前回ご紹介した本体の以下役割を、本体のどこで行っているのかをお話ししたいと思います。
- 記憶装置としての役割
- 演算装置としての役割
- 制御装置としての役割
本体の役割
みなさんはどんな場所で勉強をしますか?
教科書や本などは普段本棚にしまってあり、
必要な時に机の上に出して使いますか?
本棚にはたくさんの本を入れておくことができますね。
本棚に本を保管することができます。
つまり、この本棚が「記憶装置」です。
「ストレージ」という場所です。
では、机はどうでしょうか?
本棚から本を出してきて使いますが、
終わったら本棚に戻しますね。
一時的に使う場所と言えます。
また、本棚と机の大きさはどうでしょうか?
本棚の方が大きく、たくさん本をしまうことができませんか?
つまり、少しのデータを短い時間だけ置ける記憶装置、ということができます。
これを「メモリ」や「RAM」という場所で行います。
では、私たちは何をしますか?
脳を使って、勉強をします。
計算や、仕事などをコントロールしたりもしますね。
つまり、人が「制御装置」であり、「演算装置」です。
「CPU」や「プロセッサ」です。
つまり、まとめると、次の絵のように考えることができます。
ストレージ vs メモリ
では、ストレージとメモリの違いは、なんでしょうか?
例えると、
ストレージは本棚、
メモリは机とお話ししました。
本棚は一度にたくさんの本をしまえる保管場所であるのに対し、
机は本棚ほどは本を置くことはできませんね。
そのため、必要な時に、本棚から本を取り出し、
また使い終わったら元に戻します。
もう1つ他のものに例えてみましょう。
職場の机や、学校の机の上は、
帰る時、どのような状態にしていますか?
書類をすべて出したままにしていますか?
必要なものは引き出しやかばんにしまい、机の上はきれいな状態にしていませんか?
このとき、机はメモリ、
かばんや引き出しはストレージと言えますね。
つまり、メモリは一時的な保管場所で、
ストレージは永続的な保管場所です。
メモリはデータをずっと保管し続けることはできません。
これを揮発性といいます。
※揮発性については、後程別途記載します。
スマホに置き換えて考えてみよう(ストレージ)
みなさんはスマホを買う時、どのように選ばれているでしょうか?
たくさん音楽をダウンロードしたり、
写真や動画を撮ったりする方は、
スマホ本体にどのぐらいファイル保存できるかを考えて選ばれているかと思います。
それがストレージです。
例えば、iPhone12 Proで考えてみると、
以下のようにストレージには64GB / 128GB /256GBの3種類あることがわかります
iPhone12 Pro | |
---|---|
OS | iOS14 |
CPU | A14 Bionicチップ |
コア数 | 6コア(2コア + 4コア) |
メモリ | 6GB |
ストレージ | 64GB / 128GB /256GB |
数字が大きいほど、容量が多くなります。
スマホに置き換えて考えてみよう(メモリ)
メモリは、机に例えられるとお話ししました。
では、小さな机と大きな机では、どちらの方がたくさんのものを置けますか?
もちろん大きな机ですよね。
もう一つ、簡単な計算と、難しい計算をノートを使ってするとします。
簡単な計算では、何も見なくても答えをノートに書くことができると思いますが、
難しくて、勉強したことがない計算の場合は、
いろんな参考書をみながら計算をすると思います。
つまり、難しい処理をする場合、たくさんの参考書を見るため、
広い机で広げてみたほうが効率がいいですね。
では、iPhoneで比べてみましょう。
どちらの方が、データをたくさん保持することができますか?
iPhone12 Pro | iPhone6s | |
---|---|---|
OS | iOS14 | iOS11 |
CPU | A14 Bionicチップ | A9 |
CPU周波数 | 3.00GHz | 1.4GHz |
コア数 | 6コア | 2コア |
メモリ | 6GB | 2GB |
ストレージ | 64GB / 128GB /256GB | 32GB / 128GB |
メモリも、数字が大きいほどよいということができます。
スマホに置き換えて考えてみよう(CPU)
CPUは人に例えることができます。
難しい仕事をしている時、
1人だと、煮詰まってしまうことがありますね。
そんなとき、同僚や友人に助けを求めます。
助けてもらうと、仕事は速くはかどりますよね。
では、iPhoneで比べてみましょう。
どちらの方が、早く処理ができますか?
iPhone12 Pro | iPhone6s | |
---|---|---|
OS | iOS14 | iOS11 |
CPU | A14 Bionicチップ | A9 |
CPU周波数 | 3.00GHz | 1.4GHz |
コア数 | 6コア | 2コア |
メモリ | 6GB | 2GB |
ストレージ | 64GB / 128GB /256GB | 32GB / 128GB |
iPhone12 Proですよね。
CPUも、数が大きい(コア数が多い)ほど性能がよいと言えます。
もう1つ。周波数でCPUを比較することができます。
例えば、歩くのと走るのとではどちらの方が先に目的地に着けますか?
次の2つの車ではどうでしょうか?
IQの高い人と低い人とではどちらの方が先に仕事が終わるでしょうか?
いずれも数字が大きいほうが仕事が早く終わりますね。
では、iPhoneで比べてみましょう。
どちらの方が、早く処理ができますか?
iPhone12 Pro | iPhone6s | |
---|---|---|
OS | iOS14 | iOS11 |
CPU | A14 Bionicチップ | A9 |
CPU周波数 | 3.00GHz | 1.4GHz |
コア数 | 6コア | 2コア |
メモリ | 6GB | 2GB |
ストレージ | 64GB / 128GB /256GB | 32GB / 128GB |
これも、数字が大きいiPhone12 Proですね。
なお、「GHz」は「ギガヘルツ」と読みます。
Hzは1秒間に処理する仕事量です。
まとめ
メモリ、CPU(周波数 / コア数)で比べて、
iPhone12 Proは、iPhone6sよりも性能がよいことがお分かりいただけたかと思います。
スマホやパソコンを購入される際、
是非、メモリやCPUも見比べてみてくださいね。