slickとは?
スライダーを作るためのjQueryライブラリです。
プラグインとは異なり、
ライブラリファイルをWordPress環境に配置し、
WordPressのファイルをいくつか変更することで実装することができます。
slickをダウンロードしよう
slickの公式サイトからファイルがダウンロードできます。
リンク先のだいぶ下の方にある「Download Now」ボタンを押すと、
ファイルがダウンロードされます。
2021年4月現在では、バージョン1.8.1のため、
「slick-1.8.1.zip」という名前のzipファイルがダウンロードされます。
これを解凍します。
必要なファイルを移動しよう
zipファイルには様々なファイルが入っていますが、
必要なファイルは解凍したフォルダ直下にある「slick」フォルダ内にあります。
必要ファイル
- fontsフォルダ
- ajax-loader.gif
- slick.css
- slick-theme.css
- slick.js
フォルダ/ファイルを1つ1つ移動させるでもいいのですが、
フォルダ構成が変わってしまうと動かなくなるため、
slickフォルダごと移動します。
(気になるようでしたら、要らないファイルは移動後に消してくださいね。)
移動先は、WordPressのテーマディレクトリです。
サーバ上で作業する必要があるため、
SCP等を使って、サーバにアクセスします。
※以前作ったローカル環境の場合、XAMPPのフォルダに直接配置すればOKです。
以下、SCPを使ったファイルの移動方法です。
移動手順
①SCPにログインする。
②以下フォルダを開く
③slickフォルダをドラッグ&ドロップする。
slickが使えるように設定しよう
ファイルを配置しただけではもちろん使うことはできません。
HTMLをご存知の方は、CSSを思い浮かべてみてください。
外部ファイルとしてCSSを準備した場合、
<head>タグの中に、CSSの参照場所を書きました。
slickも同様に、<head>タグ内で、slickのJavaScriptファイルとCSSファイルの参照場所を記載する必要があります。
WordPressでは、<head>タグは、header.phpの中に記載があるので、
header.phpを編集する必要があります。
編集手順
①SCPにログインする。
②以下フォルダを開く
③header.phpのバックアップを取る(コピーする)。
④header.phpをダウンロードする。
⑤Atomなどのテキストエディタで、header.phpを開く。
⑥以下コードをheader.phpの最後に追記し、保存する。
<!-- jQuery --> <script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/1.11.3/jquery.min.js"></script> <!-- slick --> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="<?php echo get_template_directory_uri(); ?>/slick/slick.css" media="screen" /> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="<?php echo get_template_directory_uri(); ?>/slick/slick-theme.css" media="screen" /> <script src="<?php echo get_template_directory_uri(); ?>/slick/slick.min.js"></script>
※slickはjQueryを利用しているため、jQueryのライブラリの読み込みも必要です。(1~2行目)
⑦保存したheader.phpを、SCPでアップロードする。
slickを使うためのコードを書こう
下準備ができたので、
後は、スライダーを入れたい場所にコードを書いていきます。
共通部品として何度も使う可能性もあるため、
共通設定部分はfunction.phpに書きます。
header.phpよりも重要性が高いファイルであるため、
ここは「Simple Custom CSS and JS」というプラグインを使って編集をします。
編集手順
①Simple Custom CSS and JSプラグイン(メニュー表示は「カスタムCSS&JS」)の「カスタムHTMLの追加」をクリックする
②任意のタイトルをつけ、以下コードを記入する。
<script> $(function() { $('.slider').slick(); }); </script>
※「.slider」は、スライダー作成時に、classを使っているためです。
idを利用した場合は、「#slider」となります。
③表示位置は「フッター」を選択し、保存する。
続いて、スライダーを入れたい固定ページ、もしくは、投稿ページ内にコードを書いていきます。
記入するコードは以下の通りです。
<div class="slider"> <div><a href="リンク1"><img src="ファイルパス1"></a></div> <div><a href="リンク2"><img src="ファイルパス2"></a></div> <div><a href="リンク3"><img src="ファイルパス3"></a></div> <div><a href="リンク4"><img src="ファイルパス4"></a></div> </div>
この<div class=”slider”>が、先ほどのJavaScriptで「.slider」とした理由です。
プレビューして動作確認をしてみてください。
スライダーをカスタマイズしよう
自動で切り替わるといいな、
でも、自分でもボタンを押すなどして選びながら見れるといいな、など
スライダーをどのように表示させたいかは人それぞれです。
そこで先ほど追加したHTMLを編集していきます。
例①自動切換え設定手順
①Simple Custom CSS and JSプラグインの「コードの一覧」をクリックする
②作成したコードをクリックして開く。
③以下コードに変更し、保存する。
<script> $(function() { $('.slider').slick({ autoplay: true, autoplaySpeed: 3000, speed: 800 }); }); </script>
項目 | 設定内容 |
---|---|
autoplay | 自動的にスライドを変えるか(true/false) |
autoplaySpeed | 自動的にスライドを変えるタイミング(ミリ秒指定) |
speed | スライドをスライドイン/フェードさせる時間(ミリ秒指定) |
この設定ですと、一見ただ写真が貼ってあるだけのように見え、
突然画面が切り替わる形です。
上記ですと、スライドであることがわかりにくいので、
下にドットを付けたいと思います。
例①ドット設定手順
①Simple Custom CSS and JSプラグインの「コードの一覧」をクリックする
②作成したコードをクリックして開く。
③以下コードに変更し、保存する。
<script> $(function() { $('.slider').slick({ autoplay: true, autoplaySpeed: 3000, speed: 800, dots: true, arrows: true, centerMode: true, centerPadding: '6%' }); }); </script>
項目 | 設定内容 |
---|---|
dots | ドットを表示するか(true/false) |
arrows | ナビゲーション用矢印を表示するか(true/false) |
arrowsは、背景色が白の場合、表示されていてもわからないので、
cssで色変更の設定が必要です。
Simple Custom CSS and JSプラグインで、「カスタムCSSの追加」をクリックし、
表示位置をフッターにして、保存してください。
.slick-prev:before, .slick-next:before { color: #000; }
まとめ
いかがでしたか?
スライダーの表示方法は他にもたくさんあります。
いろいろ試してみてくださいね。